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いまさら聞けない「共謀罪」とは何か?3分弱で読めるまとめ

自民、公明両党は、6月14日の参院本会議で、参院法務委員会での採決を省略し、「中間報告」を行った上で「共謀罪」の主旨を含む、組織犯罪処罰法改正案を採決する方針を野党に伝えた

共謀罪の成立がほぼ確定となってきました。

といわれても、なんか、よくわからないですよね共謀罪って…。

今回は、共謀罪について、よくわからん!という方へ、論点をざっくりとまとめました。

共謀罪とはなんぞ?

まず共謀罪とは、正式には、「組織的犯罪処罰法改正案」のことを指します。

「組織的犯罪処罰法改正案」とは、テロ組織を含む「組織犯罪集団」を対象にしたもので、テロ活動においてその資金調達や準備をする行為を処罰するものです。

このテロ行為を準備段階から取り締まれるというのが、主旨の目玉です。

ようするに、テロ活動をもっと厳しく取り締まろうぜ!ってことなんですが、ほんとにそうなんでしょうか…

なぜ、共謀罪の成立を急ぐのか

安倍首相は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前にして「テロ対策が大事だ」と訴えています。

国際組織犯罪防止条約の締結に、この法案の成立が不可欠な要素だとしているのです。

【国際組織犯罪防止条約】組織的な犯罪集団への参加・共謀や犯罪収益の洗浄(マネー・ローンダリング)・司法妨害・腐敗(公務員による汚職)等の処罰、およびそれらへの対処措置などについて定める国際条約である。略称は国際組織犯罪防止条約。TOC条約 ※日本はこの条約に加盟できていません。

つまり、「我々、日本はテロ対策ばっちりですよ」という、海外へのアピールも含まれているということです。

たしかに、海外ではIS(イスラム国)関連による、自爆テロが相次いでおり、日本も他人事ではありません。

テロ活動は、サイバーテロを含めて多様化しており、対策が必要なのは明らかです。

しかし、この法案には不可解な点も多く、まだまだ議論の余地がありそうなのです。

まだ議論が必要な3つの論点

議論の余地がある3点について

1.「心の中の処罰」

犯罪を構成する「計画」、「準備行為」の定義があいまいです。

「何をしたら罪になるか」という内容が絞りきれていません。

たとえば、SNSで政府に対する批判を書き込んだだけでも、「テロの準備行為だ!」とされる可能性もあるわけです。

理由はあとづけで、どうとでもできそうです。

2.一般人の処罰について

当初、政府は、「一般人」には処罰は及ばないとしていました。

しかし、一転。

条文のフタをあけてみると、環境保護団体でも暴力団の「かくれみの」であれば処罰されるとなっていました。

一体、どうやって「かくれみの」だと判断するのでしょうか。

その点が、あいまいだと一般人が処罰される可能性は十分にあります。

つまり、えん罪もありうるわけです。

3.ほんとうに「テロ対策」なのか

そもそもこの法案があれば、テロ行為を払拭できるのか。

これに対して、政府は具体的な回答を出していません。

法案は、277項目もの犯罪を規定しています。ですが、その数の根拠はあやふやのままです。

法律のプロはどう考えているのか

法律のプロといえば、弁護士さんです。

その弁護士さんたちがすべて登録、所属しているのが、「日本弁護士連盟(日弁連)」です。

日弁連のサイトでは、はっきりと「日弁連は共謀罪に反対します」と表明されています。

声明の内容は、ちょっと長いので、かなりざっくりとまとめると以下の感じです。

・上記で描いた、国際組織犯罪防止条約には、共謀罪の成立が無くても加盟できる

・共謀罪成立にともない、関連する法改正も必要となり、越権行為が拡大する

つまりは、テロ防止をうたいながら、公権力の拡大が懸念されるので、「イクナイ!」といっているわけです。

賛成側の意見は?

共謀罪の危険性ばかり目につきますが、賛成側の意見も気になるところです。

調べたところ、以下のような意見が散見されました。

・法改正なくして、国際組織犯罪防止条約への加盟は難しい

・サイバーテロや、マネーロンダリングに効果がある

・共謀罪がなければ、日本がテロリストの温床になる可能性が高い

テロ対策に一定の効果があり、共謀罪の成立は必要なものだとする意見です。

筆者が調べた限りでは、その根拠はしっかりとしたもので、「テロ対策」において言えば、必要性があると言えそうです。

国際犯罪防止条約を締結すると何ができるの?

テロ行為を準備段階から抑止できる「共謀罪」

この法案が成立すれば、国際犯罪防止条約を批准できるそうなんですが、なんか良いことあんの?って感じですよね。

【批准】条約に対する国家の最終的な確認、確定的な同意。

賛成派の意見で、「共謀罪がなければ、テロリストの温床になる可能性が高い」というものがありました。

現行の法律上、他国でテロを起こした犯人が日本に逃げ込んだ場合、簡単には犯人の引渡しができない状況にあります。

現在、犯罪人引渡し条約を締結しているのは、アメリカと韓国のみだそう。

それ以外の国からは相互に犯罪者を引き渡すことは難しいため、テロリストは日本へと逃げ込めば、圧倒的に逃亡に要する時間が稼げますことになります。

ですので、国際犯罪防止条約に批准すると、他国でテロを起こそうとしている輩を日本で逮捕し、逮捕した後は、すみやかに他国へ引渡しが可能になります。

この「テロリストの引渡し」が、最大の狙いであり、政府が共謀罪成立を必要とする根拠のようです。

まとめると!

主観入りまくりですが、三行でまとめるとこんな感じでしょうか。

・テロ防止には、共謀罪成立は必要そう…。

・けど、なんだか法律に尾ひれがついて、いらんことまで起きそう…。

・なんか、政府あせって成立させようとしてるし、なんか怖いよ!

なんとなく世間にただよう、共謀罪に対しての不信感は、政府の説明が足らないことに尽きるのではないでしょうか。

いや、説明はしているのでしょうが、いかんせんわかりにくく、筆者の足らないあたまでは理解しきれませんでした…。

いろんな意見があってこその、議会制民主主義だと思いますので、賛成・反対あっていいと思います。

しかし、政局的な判断から法案を無理やり通すような与党のやり方には、ちょっと疑問が残るのも正直な感想です。

みなさんは、どうお考えでしょうか?

以上TOPICがお伝えしました。